瀬戸内でおすすめの絶品グルメをご紹介!海鮮やラーメン、鉄板焼きなど

瀬戸内海を囲む7つの県には、温暖な気候と豊かな海の恵みが育んだ、絶品グルメの宝庫が広がっています。辛口のつけ麺、ホクホクの牡蠣料理、爽やかなレモン鍋、新鮮な海鮮を使った郷土の味、そしてコシの強い麺料理まで──各地域の歴史と風土が生み出した個性豊かな料理は、一度食べたら忘れられない美味しさです。

本記事では、広島、岡山、山口、愛媛、兵庫、香川、徳島の各エリアが誇る、選りすぐりのご当地グルメをご紹介します。あなたの次の旅先で、ぜひ味わってほしい逸品ばかりです!

目次

【広島エリア】ご当地絶品グルメ

広島つけ麺

広島のご当地グルメ「広島つけ麺」

画像引用:Dive!Hiroshima(広島公式観光サイト)

昭和29年、中華料理店「新華園」で生まれた広島つけ麺は、辛くて冷たいつけダレが特徴です。一味唐辛子、ごま油、酢を混ぜた醤油ベースのタレに、太めの麺をつけていただきます。

元々は季節限定の「冷麺」として提供されていましたが、昭和60年頃から通年提供の専門店が登場し、現在の「広島つけ麺」として広まりました。東京のつけ麺とは異なり、あっさりとした辛口の風味が魅力で、食べると止まらない癖になる味わいです。

呉海自カレー

広島のご当地グルメ「呉海自カレー」

画像引用:呉海自カレー事業者部会

呉市で食べられる呉海自カレーは、海上自衛隊・呉基地の艦艇で実際に食べられているカレーを、市内の飲食店で再現したものです。各艦艇の調理員が直接店舗に作り方を伝授し、司令や艦艇長から「これはうちのカレーだ!」と認定を受けた特別なカレーです。

海上自衛隊では長期航海中に曜日感覚を保つため、金曜日にカレーを食べる習慣があります。各艦艇ごとに味やレシピが異なるため、店によって様々なカレーを楽しめます。

レモン鍋

広島のご当地グルメ 瀬戸内のレモンを普段に使った「レモン鍋」

レモン生産量日本一を誇る広島県が生んだレモン鍋は、2012年頃に「瀬戸内 広島レモン」のPRを目的に考案されました。

和風の鍋汁にレモン汁を搾り、さらに輪切りにしたレモンを具材が見えなくなるほどたっぷり加えるのが特徴です。鰹節と昆布のダシに、タコ、タイ、カキなどの瀬戸内の新鮮な魚介類と野菜を煮込み、醤油で味付け。レモンの酸味が爽やかな味わいをもたらし、肉や魚介類の臭みも抑える効果があります。

【岡山エリア】ご当地絶品グルメ

ままかり寿司

瀬戸内海で多く獲れるままかりを使った、岡山の郷土料理「ままかり寿司」

「ママ(ご飯)をカリ(借り)に行くほど美味しい」という名前の由来を持つままかり寿司は、岡山県を代表する郷土料理です。標準和名「サッパ」と呼ばれるニシン科の小魚を酢漬けにし、押し寿司にしたもので、10月頃が旬で脂が乗って最も美味しくなります。

瀬戸内海で多く水揚げされるままかりは、さっぱりとした味わいながら、ご飯が進む絶品の味。古くから家庭の味として親しまれ、岡山の食文化を代表する一品です。

カキオコ

岡山県日生のご当地グルメ「カキオコ」

岡山県備前市日生町の名物カキオコは、牡蠣をたっぷり使ったお好み焼きです。山盛りのキャベツにトロトロの生地をサッと混ぜて焼き、新鮮な地元産の牡蠣をのせてじっくり焼き上げます。

日生の牡蠣は一年物で、柔らかくて濃厚な味が特徴。焼いても縮まないプリプリの食感が楽しめます。関西風とも広島風とも異なる「日生焼き」独自のスタイルで、外はこんがり、中はふんわりとした仕上がり。牡蠣の旨みとキャベツの甘みが絶妙なハーモニーを奏でます。

えびめし

岡山県のB級グルメ「えびめし」

岡山のB級グルメとして知られるえびめしは、実は東京・渋谷のカレー店「いんでいら」が発祥です。昭和30年代に創業した同店のメニューを、岡山県出身の店員が1966年に故郷に持ち帰り、アレンジを加えて岡山市で提供したのが始まりです。

カラメルソース、ケチャップ、カレー粉、スパイスを合わせた特製ソースで炒めた真っ黒なチャーハン風の料理で、むきえび、マッシュルーム、玉ねぎなどが入り、見た目とは裏腹にほんのり甘く香ばしい味わいが魅力です。

【山口エリア】ご当地絶品グルメ

瓦そば

山口のご当地グルメ「瓦そば」

昭和36年、山口県下関市の川棚温泉で誕生した瓦そばは、明治10年の西南戦争で薩摩兵が野戦の合間に瓦を使って肉や野草を焼いて食べたという話からヒントを得て考案されました。

熱々に熱した瓦の上に、抹茶を練り込んだ茶そばをのせ、甘辛く煮た牛肉、錦糸卵、海苔、もみじおろしなどをトッピング。温かいめんつゆにつけていただきます。パリパリに焼けた麺の香ばしさと、具材の旨みが一体となった独特の食感が魅力の郷土料理です。

外郎(ういろう)

山口の伝統銘菓「外郎」

山口県の外郎は、室町時代から親しまれてきた伝統の銘菓です。名古屋や小田原の米粉を使うういろうとは異なり、山口外郎はわらび粉を主原料としているのが最大の特徴。これにより、ブルブルとした弾力とモチモチとした食感、そして地元で「おっとり」と表現される独特のなめらかさが生まれます。

白外郎、黒外郎、抹茶外郎の三種類があり、極上の本わらび粉と小麦粉を練りこみ、せいろで蒸し上げる昔ながらの製法で作られる上品な甘さが魅力です。

ふぐ

山口で獲れたふぐグルメ「てっさ」

下関は「ふぐの本場」として全国に知られています。明治21年、初代総理大臣・伊藤博文が下関の割烹料亭「春帆楼」でふぐを食べ、その美味しさに感動。山口県知事に働きかけ、山口県下でふぐ食が全国で初めて解禁されました。

下関には日本で唯一のふぐ専門卸売市場「南風泊市場」があり、全国から新鮮なふぐが集まります。玄界灘、瀬戸内海、関門海峡という好漁場に面し、ふぐを食べる文化と有毒部位を除毒する高度な技術が古くから蓄積されてきました。

【愛媛エリア】ご当地絶品グルメ

鯛めし

愛媛今治市や松山市のスタイルの郷土料理「鯛めし」

愛媛県には2種類の鯛めしがあります。今治市や松山市の「炊き込み鯛めし」は、鯛を丸ごと一匹、土鍋や釜に入れて炊き込んだ郷土料理で、鯛の旨味がご飯に染み込んだ風味豊かな味わいが特徴です。

愛媛県の郷土料理「宇和島鯛めし」

一方、宇和島市の「漬け鯛めし」は、鯛の新鮮な刺身を醤油、みりん、卵、ごま、だし汁を合わせた特製タレに漬け込み、薬味と共に温かいご飯にのせていただく漁師料理。日本一の養殖鯛の生産量を誇る愛媛ならではの、2つの異なる味わいが楽しめます。

霧の森大福

愛媛県四国中央市の山あいで売られているグルメ「霧の森大福」

画像引用:霧の森公式サイト

愛媛県四国中央市の山あいにある「霧の森」で作られる霧の森大福は、地元特産の無農薬新宮茶をふんだんに使った抹茶大福です。香り高い抹茶、抹茶を練り込んだ餅、上品なこし餡、とろりとした生クリームの4層構造になっており、抹茶を贅沢に使用しているのが特徴。

表面にも抹茶がたっぷりまぶされ、開封するとふわっとした抹茶の香りが楽しめます。餅に練り込んだ抹茶のほろ苦さと、中のこしあん・生クリームの控えめな甘さが絶妙なハーモニーを奏でる逸品です。

八幡浜ちゃんぽん

愛媛県八幡浜市のご当地グルメ「八幡浜ちゃんぽん」

愛媛県八幡浜市のご当地グルメ・八幡浜ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽんとは大きく異なります。豚骨ベースの白濁した濃厚スープではなく、鶏がら、鰹、昆布などでだしを取った黄金色の透明なスープが特徴で、あっさりとした風味が楽しめます。

太めの中華麺を使用する店が多く、具材にはたっぷりの野菜、豚肉、そして地元特産のじゃこ天などの練り製品が使われています。瀬戸内海の豊富な水産資源に恵まれた八幡浜ならではの、優しく体に染み渡る味わいです。

【兵庫エリア】ご当地絶品グルメ

明石焼き

兵庫県明石市発祥の郷土料理「明石焼き」

明石焼き(地元では「玉子焼き」と呼ばれる)は、兵庫県明石市発祥の郷土料理で、たこ焼きよりも歴史が古く、江戸時代末期に遡ります。江戸時代から大正時代にかけて盛んに生産されていた装飾品「明石玉(人工珊瑚)」の製造過程で余った卵黄を、目の前の海で捕れるタコと混ぜ合わせて作ったのが始まりとされています。

卵をたっぷり使ったふわふわの生地が特徴で、たこ焼きとは異なり出汁につけていただきます。出汁の旨みと卵の風味、タコの食感が調和した上品な味わいです。

かしわ飯

兵庫県播磨地方で長く愛されているご当地グルメ「かしわ飯」

関西地方や九州地方では鶏肉を「かしわ」と呼びます。その由来は、2000~3000年前に東南アジアや中国から渡来した黄鶏(かしわ)の羽毛が茶褐色で、枯れた柏の葉の色に似ていたことから名付けられたとされています。

かしわ飯は鶏肉を使った炊き込みご飯で、甘辛く煮た鶏肉、ごぼう、にんじんなどの具材をご飯と一緒に炊き込みます。兵庫県播磨地方では、初参会や伊勢講などの村行事で古くから親しまれてきた郷土料理として、地域に根付いています。

回転焼き

兵庫県の美味しいグルメ「回転焼き」

回転焼きは、小麦粉の生地であんこを包んで焼いた丸い形のお菓子で、地域によって呼び名が異なります。関東では「今川焼き」、全国的には「大判焼き」、関西より西では「回転焼き」と呼ばれることが多く、兵庫県では「御座候」という独特の名称が主流です。

生地を回転させて焼いたことが「回転焼き」の由来とされています。焼きたては外はこんがり、中はふんわりとした食感で、あんこの甘さと生地のほのかな甘みが調和した、日本各地で愛される庶民的なお菓子です。

【香川エリア】ご当地絶品グルメ

讃岐うどん

香川県民のソウルフード「讃岐うどん」

讃岐うどんの歴史は約1200年前に遡り、弘法大師空海が唐の国からうどん作りに適した小麦の栽培方法と製麺技術を伝えたという伝説があります。強いコシと、もちもちとした食感が最大の特徴で、これは加水量の多さと足踏み作業によって引き出されるグルテンの弾力から生まれます。

香川県は雨が少なく小麦栽培に適した気候、良質な塩、小豆島の醤油、伊吹島のイリコなど、うどん作りに最適な条件が揃っており、今や香川県民のソウルフードとして全国に知られています。

骨付鳥

香川県丸亀市のソウルフード「骨付鳥」

1950年代、香川県丸亀市の飲食店で誕生した骨付鳥は、店主がハリウッド映画で女性が骨付きフライドチキンに豪快にかぶりつくシーンを見て、「あんな豪勢な食べ物をお客さんに味わってほしい!」と考案したのが始まりです。

塩、コショウ、ニンニクで下味をつけた骨付きの鶏もも肉を丸ごと一本オーブンでじっくり焼き上げます。「おや」はしっかりとした歯ごたえで味わい深く、「ひな」は柔らかくジューシー。スパイシーで香ばしい風味が特徴の丸亀のソウルフードです。

たこ判

香川県のB級グルメ「たこ判」

画像引用:ロースタウン

たこ判は香川県西部のB級グルメで、1981年に坂出市の「小前」が発祥です。大判焼きや今川焼きを作る円形の焼き型に、たこ焼きの生地を流し込み、中にタコとたっぷりのキャベツを入れて円盤状に焼き上げます。見た目は大判焼きですが、味はたこ焼きという独特のグルメです。

焼き上がったらソース、マヨネーズ、青のり、鰹節をトッピング。外はカリッと、中はフワッとした食感で、大きさと形は大判焼き、味はたこ焼きという、たこ焼きと大判焼きが合わさったユニークな一品です。

【徳島エリア】ご当地絶品グルメ

徳島ラーメン

徳島県民のソウルフード「徳島ラーメン」

徳島ラーメンは戦後1949年頃、屋台から始まったとされ、豚骨と醤油をベースにした濃厚なスープが特徴です。県内に日本ハムの前身・徳島ハムの工場があり、安価な豚骨が大量に供給されたことから豚骨ラーメンが広まりました。白系、黄系、茶系の3種類のスープがあり、現在主流なのは甘辛く煮た豚バラ肉をトッピングする茶系です。

生卵を割り入れるのも大きな特徴で、濃厚な豚骨醤油スープに生卵を絡めながら食べる独特のスタイルが、徳島県民のソウルフードとして愛されています。

半田素麺

徳島県つるぎ町で昔から親しまれているご当地グルメ「半田素麺」

半田素麺は徳島県つるぎ町で約300年前から作られている伝統的な手延べ素麺です。天保の時代、吉野川河畔の小野地区で、平田船の船頭が冬場の副業として奈良の三輪から製麺技術を伝えられたのが始まりとされています。

一般的な素麺よりも少し太めで、強いコシとつるりとした喉ごしが特徴です。標高や使う小麦の種類、塩の配合などによって各製麺所ごとに味わいが異なり、製麺所がブランド化しています。冷やして食べるのはもちろん、温かい「にゅうめん」としても美味しくいただけます。

鳴門金時

徳島県の特産品であるさつまいもブランド「鳴門金時」

鳴門金時は徳島県の特産で、高系14号という品種を改良したさつまいもです。外皮は鮮やかな赤紅色、中身は黄金色をしており、栗のようにホクホクとした食感と上質な甘みが特徴です。

温暖で降雨量の少ない気候と、鳴門海峡の海のミネラルをたっぷり含んだ砂地で栽培されることで、きめ細かく美しい外見と糖度の高い甘さが生まれます。7月上旬から9月下旬が収穫時期ですが、寝かせて熟成させることで甘みが増し、1月から3月頃にかけて本格的な旨さを発揮します。

まとめ

瀬戸内には、今回ご紹介したグルメ以外にも、海の幸や山の幸を活かした多彩なご当地グルメが存在します。各地域の歴史と風土が生み出した絶品料理の数々は、海鮮から麺類、郷土の味まで、バラエティ豊かな食の魅力が詰まっています。

「瀬戸内で何を食べようか」と迷った際には、ぜひ本記事を参考にしてください!

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